売上と利益の変化について
2025年3月期のJR東海の売上は1兆9,842億円でした。これは前の年と比べて13.3%の増加です。また、営業利益は6,492億9,400万円で18.7%の増加となりました 。
利益が増えた理由は以下の通りです。
- 新幹線の利用者数が大きく回復した
- 訪日外国人観光客の増加により、旅行需要が伸びた
- 経費の見直しで効率的な運営ができた
事業ごとの成績を見てみよう
JR東海は、次のような事業を行っています。
- 運輸業:東海道新幹線や在来線の運行
- 流通・サービス業:駅ナカ店舗やホテルの運営
- 不動産業:駅ビルやオフィスビルの開発・賃貸
- その他事業:中央新幹線(リニア)関連など
この中で特に利益をけん引したのは「運輸業」です。東海道新幹線の利用者がコロナ前の水準に近づき、売上が大きく伸びました。
お金の流れ(キャッシュフロー)
- 営業活動による収入:約7,000億円(前年より増加)
- 投資活動による支出:中央新幹線(リニア)関連の設備投資が中心
- 財務活動による支出:借入金の返済や配当の支払い
営業で得たお金を、リニア中央新幹線の建設や駅施設の整備に使い、残ったお金で借金を返したり、配当を行っています。
借金と資産のバランス
- 総資産:約10兆円(推定)
- 自己資本比率:40%台前半(安定水準)
- 有利子負債:リニア建設に伴い増加傾向
借金は増えていますが、リニアという大きなプロジェクトのためであり、資産とのバランスは保たれています。長期的な視点での投資が進められています。
来年の見通しと配当
JR東海は、2026年3月期も安定した成長を見込んでいます。
- 売上予想:2兆円前後(微増)
- 営業利益予想:6,500億円前後(横ばい)
- 配当:2025年は1株あたり110円、2026年も同水準を維持予定
安定した配当を続ける方針で、株主への還元にも力を入れています。
まとめ:JR東海は安定成長と未来投資を両立
JR東海は、新幹線の利用回復と訪日観光客の増加により、売上・利益ともに大きく伸びました。リニア中央新幹線という未来への大きな投資も進めながら、財務の安定性も維持しています。今後も安定した配当と成長が期待される企業です。